それ

「それが、出来るようになるといいのに」と

よく言われます。

僕にとっては、出来ないことが多過ぎて

「それ」が、山のようにあるのです。

今日の「それ」と、明日の「それ」も違います。

次は、どの「それ」でしょう。

気にしなければいけないこと

ひとりの時には、あまり気にしないことも、

人と一緒にいる時には、

気にしなければいけないことがあります。

僕の場合は、それを意識して、区別するのが

難しいです。

すぐに失礼な態度になってしまいます。

目の前で起きている現実が、現実でなくなり、

テレビを見ているような感覚になってしまうのです。

テレビを見ている時は、誰でもテレビに集中しながらも、

リラックスして、それほど他の人のことは気にしていない

と思います。

いつも注意されて、僕は我に返るのです。

緊張

行事になると、緊張するという人がいますが、

僕はあまり緊張することはないです。

だからといって、練習通りに

やれるわけでもありません。

それは、練習と本番では、雰囲気も

観客として見に来ている人の数も違うために、

僕から見る景色が、練習と同じとは

とても思えず、いつも通りにやってと言われても、

何をやればいいのか脳が混乱するからです。

緊張というのは、他人を意識することで、

体が反応してしまうことではないでしょうか。

僕は、どういった状態が緊張なのか、

意味としてはわかっていますが、体感としては

今ひとつわかっていないように思います。

ラジオとテレビ

ラジオを、たまに聞くと、とても新鮮です。

テレビもラジオも話すという行為を通して、

みんなに思いを届けてくれますが、映像が見られない分、

ラジオの方が、丁寧に説明しているのがわかります。

僕は、テレビをつけていても、あまり画面をじっと

見ていません。

たまに、テレビの方に顔を向ける程度です。

それは、番組に関心がないからではないのです。

内容を把握するために、その時々によって、

見ることを優先したり、聞くことを優先しているせいです。

ニュースやドラマも楽しんでいます。

子供番組や繰り返し見ているDVDなら

内容をよく知っているので、それほど苦労せずに

目と耳を同時につかい

テレビの画面を見続けることができます。

体操

時々、僕は簡単な体操をしています。

昔は、どこをどんな風に動かしたらいいのか、

全然わかりませんでしたが、続けていくうちに、

少しは言われた通りに動けるようになってきました。

しかし、指示通りに身体を動かすのは大変です。

手本を見せてもらって、似ていると自分では思っても、

左右が反対だったり、上下が逆だったりします。

手取り、足取り直してもらっても、

どこが間違っていたのか、

自分ではわからないのです。

わからないところがわからないのが、

一番の問題です。

プロフィール

東田直樹

Author:東田直樹
会話のできない重度の自閉症。自閉症、絵本、詩集など21冊の本を執筆。東京大学(2回)、福岡女学院大学ほかで、講演会を開催。パソコンおよび文字盤ポインティングにより、援助無しでのコミュニケーションが可能。

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