ウサギかわいい

先日、僕は牧場でウサギを見ました。

穴の中に隠れる時のウサギは、

お尻だけ最後に残して、

ふりふり一生懸命に振っている様子が、

とてもかわいかったです。

僕は、それを見て思わず

「ウサギ、かわいい」と叫んでいました。

文字盤を使わずに、僕がそう言えたのは、

生まれて初めてです。

自分でびっくりしました。

それからは、ウサギを見ると、

とりあえず「ウサギ、かわいい」と言うことはできます。

だからと言って「ネコ、かわいい」と言えるわけでも、

「ウサギ、小さい」と言えるわけでもありません。

どちらかと言うと、反射のようにウサギを見ると

「ウサギ、かわいい」というフレーズが、口から出るという感じです。

「ウサギ」だけ言えていた時と、どちらがいいのかわかりません。

精一杯

普通になれると信じたかった幼い頃は、

その願いが僕の希望でした。

大人になった今は、自分のことより、

家族のことを心配するようになりました。

今も僕は、失敗だらけの毎日です。

けれど、自閉症であることを

なげくことはありません。

僕は自分に出来ることをして、

精一杯生きればいいとわかったからです。

性格

性格が明るい人というのは、

どのような人だと思いますか。

僕は、自分のことを外にうまく出せる人だと

思っています。

そう考えると、話せない重度の自閉症者の性格は、

どのような基準で判断されているのか

気になります。

一緒にいる人が明るければ、

明るくなるかもしれませんし、

暗ければ暗くなるかもしれません。

見る人によって、相手の性格が違うというのは、

本人に理由があるとは限らないと思います。

強風の日

風が強くて、吹き飛ばされそうな日は、

頑張って歩かなくてはいけません。

自分がいつもは、それほど意識しないで

歩いていることが、よくわかります。

僕の足がどこで、手がどこにあるのか、

自分でしっかりと認識することが出来ます。

本当に、今、ここを歩いていることがわかって

楽しい気分になり、

僕はピョンと跳びはねてしまうのです。

空腹

お腹いっぱいに食べても、

すぐにお腹が空くのは健康な証拠

という言葉を聞いたことがあります。

僕の場合、お腹が空くから何か食べるというより、

時間になったので食事をする。

人が食べているのを見て自分も食べる感じです。

お腹が空いているかどうかは、人に聞かれて

そういえば、お腹が空いているようだ

と思い出す感覚です。

あまり自分で空腹を自覚できません。

でも、食べるのは大好きで、食べ始めると

いつも、もりもり食べています。

プロフィール

東田直樹

Author:東田直樹
会話のできない重度の自閉症。自閉症、絵本、詩集など21冊の本を執筆。東京大学(2回)、福岡女学院大学ほかで、講演会を開催。パソコンおよび文字盤ポインティングにより、援助無しでのコミュニケーションが可能。

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