文字の形

僕は、文字の形そのものを見て、

おかしくて笑ってしまうことがあります。

漢字の角のかくかくした角度は

字によって違いますが、とんがっているものは

怒っているように見えます。

ひらがなの丸みが可愛く見えたり、

点の部分が寂しそうに見えたりもします。

文字にも性格があるような気がするのです。

絵や写真を見るのが好きな人がいるように、

文字の形に惹かれる人もいると思います。

複雑な心

どんなに素敵な人でも、

自分とは考えが合わない人がいます。

予想外のことをその人が言ったとしても、

何を言うかを決めるのは本人です。

内容に関してではなく、

イメージに対して文句を言いたくなるのは、

自分がつくりあげたその人に対する想像が

壊れるからではないでしょうか。

頑張って理解しようとしても、

わからないものはわかりません。

人の心は複雑です。

うまくいかない時

うまくいかないことがあると、相手のせいにする人と

自分の責任だと考える人がいます。

相手のせいにする人は、自分を守りたいのだと

思われがちですが、相手を責めても、

自分の納得するような反応は、なかなか

得られないことの方が多いのではないでしょうか。

結局は、どこかで妥協しなければいけません。

事実を正確に把握するのは大切ですが、

心の健康のためには意地を張りすぎないことも大事です。

声の大きさ

僕は、声が大きいです。

うるさくないのかと聞かれると、僕自身は

うるさいと思ったことはありません。

自分で自分の声がうるさいと思う人は、

あまりいないのではないでしょうか。

それが奇声でも、こだわりの言葉の繰り返しでも、

僕は、自分の声がうるさいとは感じません。

しかし、他の人の声だと、大きい声はうるさいです。

相手が自閉症者でも、普通の人でも、

うるさいものはうるさいです。

だから、僕の声も、うるさくてすみません。

犬の鳴き声

犬の鳴き声を聞くと、僕は窓の近くに行き、

じっと耳を傾けます。

何に対して吠えているのか知りたいのではなく、

どんな気持ちで吠えているのか知りたいのです。

ワンワンと同じように吠えているように

思ってしまいますが、

よく聞くと吠えている時の声の大きさやリズムは、

日によって違います。

この時、犬の姿を見てはいけません。

こうして、犬の声に耳をすませていれば、

犬の気持ちがわかるような気がします。

プロフィール

東田直樹

Author:東田直樹
会話のできない重度の自閉症。自閉症、絵本、詩集など20冊の本を執筆。東京大学(2回)、福岡女学院大学ほかで、講演会を開催。パソコンおよび文字盤ポインティングにより、援助無しでのコミュニケーションが可能。

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