できないこと

誰でも、同じくらい我慢強いわけではない

と思います。

人間が、弱くもろいことを知っている人は、

どうして我慢できないか、その理由を

考えようとしてくれます。

我慢できることを目標にした場合、

できない人を責めてしまうことはないでしょうか。

どうすればやれるようになるのか。

気持ちは、行動の後についてくると

思っていませんか。

気持ちがあっての行動です。

我慢ができない人は、できないはずはない

という周りの人の思い込みに苦しんでいます。

うまい文章

気持ちを表現することは、浮かんでくる言葉を

文章にすることではありません。

人は思考し、話の流れの中で、最も適した言葉を、

そのつど選択しているのではないでしょうか。

僕は、文章がうまいと言われている人たちは、

難しい言葉を使っているわけではないと思います。

そんな人たちの文章は、言葉の並びが美しく、

聞いていても頭の中にすっと入り、

相手の言いたいことが、自分の言葉みたいに

感じられるのではないでしょうか。

文章とは、言葉を組み立て、思いを伝える手段では

ないような気がします。

好きな人と、ひと言でも何か話したい時の

ときめきと同じように、自分の思いが

相手に伝わったという感動が重要です。

そのうえで、自分だけが満足するのではなく、

相手の気持ちも心地よくするような文章が、

うまい文章だと考えています。

僕が僕に言う言葉

僕には、独り言のように、自分に向かって言う

言葉があります。

「何やってんの」

「ダメでしょう」

「怒るよ」などです。

僕は、普段の生活では、奇声を上げたり、

何かで覚えた単語、フレーズなら言えますが、

その場に適した言葉や、普通の会話をすることは

できません。

そのため、自分を励ますつぶやきも、他の人から

言われた言葉しか出てきません。

話せないから、文字盤やパソコンを使っているわけ

ではなく、自分の考えや気持ちを表現しようとすると、

頭の中が、真っ白になってしまうからです。

消えてしまう僕の本当の言葉をつなぎとめて

おくために、アルファベットの文字を見ています。

内面を表現することは、まだまだ僕にとって

大きな労力を必要とします。

僕がつぶやく言葉は、人が注意を受ける際に

普通に使われている言葉です。

しかし、この僕のつぶやく言葉が気になる人が

いるみたいです。

人は、自分が関心を持っている言葉に

反応します。

心が、そちらに向くのだと思います。

それが、なぜかは、その人にしか

わかりません。

夏の訪れ

今年も暑い夏がやって来ました。

蝉の鳴き声とひまわりが、僕がわかる

夏のサインです。

努力しても気づけないことがあります。

だからといって、あきらめてはいけないと

思っています。

今年の夏が終わるまでに

僕は、少しでも成長できるでしょうか。

少数派

自分は普通だ、と思っている人は、

この世の中に、どの位いるのかと

考えることがあります。

できるなら普通になりたい、

普通になれない、と考えている人たちより、

ずっと多いのでしょうか。

仕方ないから普通でいるという人は、

どの位いるのでしょうか。

もしかしたら、普通の人の方が、

少数派ではないのでしょうか。

プロフィール

東田直樹

Author:東田直樹
会話のできない重度の自閉症。自閉症、絵本、詩集など20冊の本を執筆。東京大学(2回)、福岡女学院大学ほかで、講演会を開催。パソコンおよび文字盤ポインティングにより、援助無しでのコミュニケーションが可能。

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